エリート国際弁護士に愛されてますが、身ごもるわけにはいきません
散々焦らすように触れられていたせいか、身体の芯が熱く震え、彼から与えられる快感を待ちわびているのが自分でもわかった。
はしたないと思う間もなく、欲しがった以上の快楽を与えられ、瑠衣は何度も甘い声を上げた。
そしていよいよ大和とひとつになる時に、ピリッというパッケージの破れる音で、瑠衣は我に返った。
こちらに見えないように配慮して手早く済ませてくれているが、間違いない。
「あの、大和さん。避妊、するんですか……?」
瑠衣の頭の中ははてなマークでいっぱいになった。
この結婚はそもそも彼が事務所を継ぐためであって、跡継ぎを儲けるのは有り体に言えばその条件みたいなものだ。
だからこうして身体を繋げるのは、子供を授かるための行為なはず。
そうじゃなければ、彼が好きでもない瑠衣を抱く意味がない。それなのに一体なぜ避妊具を使うのだろう。
「急に決まった結婚ですぐに妊娠してしまったら、瑠衣は困るだろ? いずれ跡継ぎが必要だというのはわかってるけど、今日くらいそういうのは抜きにしよう」
「でも……」
「今日だけでいい。全部忘れて、俺のことだけを考えて」
言うが早いか熱い楔に貫かれ、瑠衣は身体をしならせた。