余命8ヶ月。

連れてきてくれたスタッフさんもいなくなってるし奏の皆さんは着替えたりするよね。というか小戸森さん達が見当たらない。


「あっ·····!」


近くにいた女性のスタッフさんがダンボールを抱えたまま転んだ。
昨日といい今日といいよく人が転ぶところに遭遇するなぁ。



「大丈夫ですか?」


「すみません·····!」


ポニーテールに黒縁メガネ、奏のグッズかな?頭には黒いキャップ。



私より少し身長の高いその人はダンボールをふたつ抱えていた。
中身が少し廊下に散らばっている。
大量のペンライト?



「これって·····?」


「明日販売するグッズなんです〜!
傷がついたら怒られる·····。」



とりあえずダンボールに戻して1箱抱えてみる。



「わ·····重いですね·····。」


「5キロくらいあるんで·····(笑)」



1つ5キロってことは2箱で10キロ!?



「あの、良かったら手伝ってもいいですか?」


「あ、でもスタッフじゃないですよね?
関係者の知り合いとかですよね。
ご迷惑は掛けれません〜。」



でも本当に大変そうだし·····。



「迷惑じゃありません。
それに少しですし。」



ちょっと手伝うだけだから大丈夫。



「じゃあ·····ありがとうございます。」



その人は笑顔でお礼を言ってきた。
華やかな笑顔だなぁ。
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