余命8ヶ月。
「それにさ結婚はまだできなくても他にできることはあるくない?」
太陽が俺の隣に立った。
「桜音羽ちゃん、親が亡くなってるって言ってたでしょ?いつ亡くなったのかはさすがに聞けなかったけど外食も久しぶりって言ってたし、だったら旅行とかもしてないんじゃない?桜樹も忙しいだろうし、休日に桜音羽ちゃんといて辛くないんなら沢山遊んで思い出作ればいいじゃん。
まだまだ人生長いんだし結婚が全てじゃないって(笑)」
太陽は普段明るいのにこういう時はかなり真面目になる。俺の恋愛話なんかに真面目になって何がいいのかわかんねぇけど。
「桜樹は忙しいって、俺らだって後輩には負けてねーよ。」
右京は太陽に少し呆れてる。
確かに、カラフルBOYSの人気は凄い。
あいつらはいつか俺らを超えて、国民的アイドルになるだろう。
「そう簡単にてっぺんの座を取らせるわけにはいかねぇ。」
伊月は負けず嫌いだ。
それはメンバー全員同じだと思う。
「仕事に支障出さないんなら別に行けば?」
「今日は軽率な行動をとって悪かったって。
2人で外出すれば写真撮られる可能性もあるしこれからは気をつける。」
一緒にいたくてつい、バレないなんて言ったけど俺はもっと気をつけるべきだ。
1人の大人として。奏の一員として。