余命8ヶ月。
第2章

1

桜音羽目線

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奏さんのコンサートを見てから2日。
小戸森さんと会うのは許して貰えそうにない。理由もまだ聞けていないし·····、諦めるしかないのかな。

もう大学に行くのはやめた。
今日にでもお兄ちゃんに話して退学届を郵送で送ろう。お兄ちゃんが仕事に行って家の掃除をしていると━━ピロン━━スマホにメッセージの通知が来た。

小戸森さんだ。

私から連絡するのも失礼かと思ってやめてたけどまさか小戸森さんから送ってくるなんて。会うのは嫌がってたけど連絡くらいはいいよね。私はメッセージを開いた。



《今電話出来る?》



電話なんてお兄ちゃんとしかしないから他の人と電話ってどうやって話せばいいんだろう。私は焦ってしまい返信ができなかった。


━━プルルルルル━━


「わわっ·····」



着信が鳴り始めて親指が電話のマークに当たってしまい小戸森さんと通話状態になってしまった。



『もしもし?』



小戸森さんの声だ。
早く返事しなくちゃ。



「もっもしもし!?」


『焦りすぎ(笑)』



電話越しに笑い声が聞こえる。
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