余命8ヶ月。

3


「桜音羽行くよー。」


「はーい。」



今日は病院の日。
生憎の雨なんだよなぁ。
そんなことを言っても仕方ないのでお兄ちゃんと私は傘をさして歩き始めた。



「電車で行くのは全然いいんだけどさ、病院に入るところを見られたりしたらお兄ちゃん困らないの?」



ふと疑問に思った。



「あー、確かに。
あんまり病気の事とかは言いたくないしなぁ。」



質問攻めにされたらお兄ちゃんが困るよね。



「嫌な記者だと家まで着いてきたり、桜音羽にまで来たら迷惑。
マネージャーとかに頼もうかな。
車もってないし。」



どこまでも私を1番に考えてくれるんだなぁ。



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「お兄さんのお手伝いですか?」


「はい。···無理でしょうか?」



天野先生は少し悩んだ様子で私の隣にいたお兄ちゃんに質問した。



「芸能系の仕事には詳しくなくて、どんな仕事か教えて貰えますか?」



お兄ちゃんは答えた。



「そう····ですね。
マネージャーとかだと本当に仕事の幅が広いんですけどマネージャー見習いだと仕事量は減らせると思います。
ただ荷物運んだり買い物に行ったりで体力的にもかなり心配で·····」
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