余命8ヶ月。


〔明日は大丈夫なんですがもしも、何かあった場合は病院に来ていただくことになると思います。〕



明日担当してくれるらしい女の先生がそう言っていた。

とりあえず明日病院に行ってみよう。



「病院どうだった?」


「風邪だってー。
明日までは大人しくしてるつもり。」


「そっか。
早く治るといいな。」


「そうだねー。
お兄ちゃん私がいないと家の事何も出来ないし(笑)」



お兄ちゃんは優しいしダンスだって歌だってできる。

だけど家事となると全般苦手だ。

私は小さい頃からお母さんに教えて貰って家事ができる方ではある。

·····だからもしも私がいなくなったら、家は大変なことになるんだろうなぁ。



「いつもありがとう。」



お兄ちゃんはそう言った。

でも私に出来るのは家事くらいだから。

お兄ちゃんの方が私にたくさんのことをしてくれてる。
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