余命8ヶ月。
大変だ。山崎さんがまた怒られちゃう。



「「だーめ。俺らはお留守番。」」



そんな声が聞こえて肩を後ろから捕まえられる。
振り向くと木下さんと川島さんが私の肩に手を置いていた。



「みんなじゃないの!?」



山崎さんは本当に表情が豊かだなぁ。



「·····じゃあ、俺ら行ってくる。」


「「行ってらっしゃーい。」」


・・・・・・・?


お兄ちゃんも行くの?川島さんと木下さんは送り出してるけどむしろどういう理由で留守番を選んだんだろう。
お兄ちゃんも全然嫌がらなかったし·····。



━━━パタン━━━



玄関の扉が閉まる音がした。
本当に行っちゃった。



「今から行って注文して持って帰ったら·····何分ぐらい?」



川島さんが時計を見てる。



「分かる?」



木下さんが私に聞いてきた。
普段ピザなんて頼まないからなぁ。



「往復で25分くらい·····ですかね。」


「じゃあ注文を入れて今の時間だと混んでるだろうから15分くらい待つとして帰ってくるまでに40分前後か。
間に合うかな。」



なんの話しだろう。
川島さんは木下さんの顔を見ていた。
木下さんは自分の持ってきた荷物をソファの方に移動させながらこちらを見た。
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