余命8ヶ月。

5

昨日はみんなで楽しくご飯を食べたあと、楓さんにメイクを教えてもらったけど優しく接してくれていたのにメイクの話になるとスパルタだった。
そして私は普段メイクをしないからメイク術は微妙で楓さんにガッカリされた。



━━━ピンポーン━━━



玄関を開けるとそこには楓さんだけがいた。



「よろしく。」


「お願いしマス·····。」



今日お兄ちゃんは個人でのお仕事でほかのメンバーは3人お休みらしい。
その内の一人の楓さんは今日も私にメイクを教えに来てくれた。



「まずは目からねー。」


「はい·····!」



こんなに優しくしてくれるけど楓さんは病気のこと知ってるわけじゃないんだなぁ。
昨日皆さんが帰ったあとお兄ちゃんは私に教えてくれた。
高校からの友達で本当に大事な事には口が堅いという川島さん。
カラフルBOYSだと川島さんだけが私の病気を知っている。
皆さん優しいけどその優しさが私は怖い。
病気のことを話したら辛い思いをするんじゃないかって。
いつも笑顔で楽しそうでそんな空間を壊したくない。



「ちょっと、ぼーっとしてる。」



楓さんに注意されちゃった。
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