余命8ヶ月。
チラリと顔を見るとお兄ちゃんとは違う整った顔がそこにあった。
お姉ちゃんがいたりしたらこんな感じなのかな。

メイクしたり、服の貸してもらったり、その服を着てショッピングしたり、そんな関係性も楽しいかもしれない。



「何なの·····?」



怪しむ目つきで楓さんに見られた。



「ご、ごめんなさい·····!
そんなお姉ちゃんとか思ってないんで·····」



私が話してると楓さんはフッと笑った。



「嘘下手すぎ(笑)」



口に出ちゃってたか·····。



「はい、これで出来る。
李桜の名前打ってみな?」



スマホにSNSのアプリが入った。

〚桜樹 李桜〛



そこには沢山のコメントがあった。



«李桜が熱愛ってどゆこと?»

«待って待ってむりむりむりむりむりは?李桜の彼女?何様?»

«桜樹くんも20歳だしお年頃だねぇ。»

«水族館デートとかアイドルとして自覚無さすぎ»

«桜樹李桜の彼女ってどんだけ可愛いのか見てみたい»

«ファンやめようかなー。李桜最低»


・・・・・・・


特に気にしてない人もいるみたいだけど明らかに否定の言葉が多くて私は戸惑った。



「むしろ人気な人は否定されることも多い。
僕はそれを褒め言葉として受け取ることにしてる。」
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