余命8ヶ月。
両想いって、お前が勝手に言ってるだけだろ。そんなことわかりきってんのに俺の頭の中はモヤがかかった。・・・・・・・勘違いするって言ってたけど別に好きとは言われてねぇもんな。
口出しする権利なんて俺には無い。
「あ、そろそろ解散するからごめんね。
声掛けてくれてありがと!これからもよろしくね?」
「ずっと応援してます!!!!」
こんな感じならファンからも評判いいに決まってる。崩さないアイドルスマイル、突然でも動揺せず表の顔を保ってる。
「じゃあ、先輩また遊んでくださいね!」
「もう帰るの?」
後輩の言葉は無視して聞いた。
「すみません、予定があって今日はすごく楽しかったです。」
予定があるって言われれば俺に言えることは何もない。諦めてそのまま解散した。
もっと距離が縮まると思ってたんだけど。
━━━プルルルル━━━
「もしもし?」
「俺、死んじゃいそう·····」
「・・・・・・・は?」
電話した相手はファンを魅了する低音ボイスより遥かに低いトーンでそんな声を発した。
「助けて·····周作。」
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