余命8ヶ月。



こんなこと相談しても迷惑でしかない。だけど朝陽さんは真っ直ぐに答えてくれた。



「僕も先輩と一緒だよ。桜音羽っちはワガママになるべき。誰も嫌いにならないよ。保証する!」



本当にこの人は私に必要な言葉を言ってくれるんだ。わがままになりたい私にあとひとつ足りなかったもの、それは断言してくれる誰か。私の進んでる道は何も間違ってないって教えてくれる人。



「私、わがままになります。
たくさんわがまま言ってみんなを困らせるかもしれないけどそれでも自分で選択して、進んでそれが正解だった、楽しかったって思えるように。」


お兄ちゃんがいて、碧音さんや朝陽さん、応援してくれる人に出会えた。だからこそ私は自分の思った通りに進むようにする。そう決心ができた。




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碧音目線


「ほんと、むり。」

「聞いてほしそうだから聞くけどなんかあった?」

「何それ周作、エスパーじゃん。」

「俺帰っていい?」

「帰さない。」

「それ女に言えよ。」


車の助手席で俺は窓に頭を預けて自己満足の会話を続ける。周作は連絡するとすぐに迎えに来た。やっぱ優しいやつだ。



「·····男と手を繋ぐってどんな感情?」
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