余命8ヶ月。
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「こんばんはー。」
《え、もう来たの?》
《お前が呼んだんだろ、時間ぐらい把握しとって!》
《とりあえずこれいっちゃう?》
《いやいやいや、その前に開けたげよ!》
━バタバタ━ドタバタバタ━━
「ワチャワチャしてねえで開けろって!」
━━━ガチャ━━━
「こんばん、は?」
もう一度挨拶をしてみたけど目の前の情報に頭が追いついていなくて困ってしまった。
「メリクリー!!!!!」
皆さんは玄関で盛大に迎えてくれた。
クリスマスっぽい帽子や服を見るだけでも心から楽しもうとしているのが伝わる。
私もまずは最後まで楽しもう。
「お腹空いてる?」
クリスマスと言っても皆さんお仕事で今はもう夜の19時。ご飯まで準備してくれてるらしい。
「ていうか、なんでその格好?」
「もし誰かに見られたら大変ですから!」
この家は気に囲まれた丘の上にあるから滅多に人は通らないらしくてこの数年間で同じ家に住んでいることはバレてないと聞いた。
だけどやっぱり皆さんに迷惑をかけるわけにはいかないと思って男装をしている。
「んー、あじゃあ悪いんだけど先に来てくれる?」
そう手招きされたのは碧音さんのお部屋だった。この前も入ったけどなんだか緊張してしまう。
他の人はご飯の準備をしておくと言ってリビングでガヤガヤと楽しそうな声が響いている。
お部屋に入るとテーブルに可愛いピンクの箱が置かれている。あれはなんだろう?
「これ、クリスマスプレゼントなんだけど·····、」
碧音さんは少し下を向いていて小さな声が聞こえてきた。