余命8ヶ月。
「この最後の音声の会話は時々俺がお願いしてたんです。どうしても彼女と二人で何かを残したくて。
そしてあのノートを開くと歌詞を書いていたんです。きっとネットで調べながら何日も何日もかけて。書いては消して、書いては消して短い時間で何度も修正したのがよく分かりました。
だけどそれを俺には隠し続けて最後には兄に自分の部屋にしまっておくよう頼んだそうです。
『あの人が思い出せないくらい幸せならこのノートはずっと眠らせてていい。』
大事そうに包んで兄に渡す時に言ったそうです。兄も約7年間、俺に言わず待っててくれました。
その大切な想い出と彼女の想いをソロとして今日ここで歌わせてもらいます。ぜひ、聞いてください。」
桜音羽、待たせてごめん。
˹森のように広い心で私を包み込んでくれて心の戸を開けてくれたから世界が音で溢れたの
ワクワクドキドキたくさんの音を聞くことが出来た
思い返せば数えれるほどの短い日々で数え切れないほどの想い出があって幸せな音で溢れた2人の日々
離れた時間も必要だったんだと思う
おはようって声をかけても寝ぼけて挨拶してくれないあなたも
おやすみって声をかけて『まだ寝ないで』なんてわがまま言うあなたも
『好きじゃ足りない』頬を膨らましたリスみたいなあなたも
手に触れると白い肌が紅く染まって2人で『幸せ』なんて笑い合う日々
私は生きる意味を生まれた意味を見つけたんだ
何十年も先の未来のおじいちゃんになった貴方に逢えることをゆっくりと待ってる˼
ここまでが君の歌詞だった。短くてもここまで書くのは大変だったでしょ?けどやっと届いた。桜音羽の気持ちが俺の心に。˼