余命8ヶ月。


「ないです。」


「理由は?」



中沢さんにそう聞かれた。



「お兄ちゃんがテレビは見ていいけど雑誌だけは恥ずかしいから見ないでって···」



テレビで胸きゅんセリフなどをよく言っているけど私がテレビで見ているとそれは耳を真っ赤にしながら堪えているよう。
だけど雑誌だけは絶対にダメと言われ1度も読んだ事がない。



「「あーなるほど。」」



中沢さんと山崎さんが何かに納得したようだった。



「桜音羽ちゃん····、ここに先月号の雑誌がある!読むかい?」



山崎さんが何やら楽しそうに聞いてきた。



「李桜が怒るんじゃない?」



中沢さんは少し眉毛を下げて山崎さんに話しかけた。



「でも僕らは口止めはされてないし隠し事してる李桜の方が100%悪いと思うけど?」


木下さんは可愛らしい顔とは裏腹にいたずらっ子のような顔をした。
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