余命8ヶ月。
「そう、俺ら不仲なんだよ。」
右京さんが口角を上げてそう言った。
楽屋での様子を見ると不仲な感じはしなかったけど·····。
「業界でもほとんどの人が仲良くないって思ってんだ。ファンの人を含め多くの人がそう思ってる。」
伊月さんまで。
「けど!それは周りから見た外見。
俺らめっっっちゃ仲良いんだ。」
速水さんがニカッと笑った。
「身近で仲がいいって知ってるのはマネージャーくらいかな(笑)
俺たちの背中を見てる後輩達には厳しくしてるし知らないんだよ。」
小戸森さんは笑った。
「だからお願いします·····。
今日のことは黙ってて。」
飛鳥馬さんに頭を下げられた。
「黙っとくのは全然いいですけど、一つだけ質問させてください。
どうして、私の前ではありのままだったんですか?」
皆さんは顔を見合った。
「うーん、碧音が急に連れてきたし····」
「何より、碧音が自然だったから?」
逆に不思議そうな顔をされた。
「確かに、俺この子には自然体だったわ。
仕事って忘れてた(笑)」