余命8ヶ月。
私達は3秒ほど見つめ合ってた。
「ふふ·····。」
「んはは·····。」
私達は、私は笑ってた。
あまり知らない人とたった二人きりの食事で私の一番の悩みを聞いてもらってた。
家族以外にこんなにも大事な話をしたこと今までなかったかもしれない。誰かに相談するとこんなにもスッキリするんだ。
その後私たちはお店を出た。
「昨日も今日も私の悩みを聞いてくれてありがとうございました。」
本当は謝ろうとしたけど昨日の小戸森さんの言葉を思い出して感謝を伝えた。
「気にしないでいいって(笑)」
小戸森さんは笑ってた。
「でも私は何もしてないのに····」
どうしても気になってしまう。
だけど私に出来ることなんてきっとない。小戸森さんの足が止まった。
「じゃあ、俺の話も聞いてくれる?」
「それでいいんですか?」
本当にそれでいいのかな。
でも私に出来ることってそれくらいだな。小戸森さんは話し始めた。
「実はさ、奏として冠番組が決まりそうなんだよね。」
「え…、おめでとうございます·····!」
凄い、自分たちの番組を持つのは本当に人気じゃないと無理だってお兄ちゃんが言ってた。