余命8ヶ月。
小戸森さんが怒ってる?私のために?そんなことしなくていいのに。
明日には存在しないかもしれない私より何年も共に過ごす仲間を大切にすべきだ。
「とにかく·····!私はこれで帰るので。
ご迷惑おかけしました。」
深くお辞儀をした。
小戸森さんには相談に乗ってくれた感謝を込めて。他の方には過呼吸で迷惑をかけた申し訳なさ。
扉を開けようとすると小戸森さんに手首を掴まれた。昨日と同じだ。
どうして小戸森さんは私に構うんだろう。
「メンバーに納得できるように話さないといけないんだけど····とりあえずもう開演時間だから君も見て行って。
その後、さっきの話の続き聞いて欲しい。」
そうだ·····話を聞いてたら電話が鳴ったんだ。お礼の代わりに話を聞く約束をしたんだから最後まで聞きたいな。
「·····。」
飛鳥馬さんが怒らないだろうか。
「お前らには悪いけどあと2時間30分は通常運転で頼む。その後、話を聞いて欲しい。」
皆さんの目を真っ直ぐに見ていた。
本当に信頼してるんだろうなぁ。
「通常運転つったって俺ら不仲設定だからファンにはわかんねーだろうけどな(笑)」
「まー俺らも仮にも大人だし、ちゃんと話し合おうぜ。」