【完結】吸血鬼の花嫁~罪人聖女と呼ばれた私は、再会した幼馴染の彼に溶けるほど溺愛されています~
「あの小汚い母親も、可哀そうよね~」
「そうですね、奥様~」
「だって子供とわかれて過ごすんだもの」
「奥様が離れ離れにしたんじゃないですか~!」
「あ、そうだったかしら?」

 嫌味な態度で床を拭く少女に聞こえるように言う。
 雑巾を握り締める少女の小さな手は、かすかに震えて力が込められている。

< 15 / 82 >

この作品をシェア

pagetop