【完結】吸血鬼の花嫁~罪人聖女と呼ばれた私は、再会した幼馴染の彼に溶けるほど溺愛されています~
「おやすみ、フィーネ」
「オズ様、このところあまり眠っていらっしゃらないのでは?」

 リンは彼の執務室の明かりがずっと夜中までついているのを連日確認していた。

「リンには隠し事はできないな。大丈夫だよ、ほら、僕は吸血鬼だから夜には慣れている」
「ではせめてお昼までお休みください」
「考えておくよ、ありがとう」

 そう言ってオズは部屋を出て行った。


「似た者同士ですね、あなた方は」

 リンはそっと明かりを消して部屋を後にした──
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