【完結】吸血鬼の花嫁~罪人聖女と呼ばれた私は、再会した幼馴染の彼に溶けるほど溺愛されています~
第16話 教会への裁き(2)
オズの見送りをした後、フィーネは自室で考え事をしていた。
(オズに抱きしめられた時、ドキドキした……それに、お茶をしているときも、ご飯を食べているときも、オズが一緒にいるとそわそわする)
そんな感覚に陥ったことがなかった彼女は何か悪い病気なのではないかと思った。
未知の病気だったとしたら……、そんな風に不安を覚えたフィーネは、横で彼女のドレスを整理していたリンに問いかける。
「ねえ、リン」
「なんでしょうか」
「オズと一緒にいるとなんだかこう落ち着かないの。そわそわするというか、なんというか、鼓動が速くなってしまって……」
リンは手を止めて主人であるフィーネのほうに向きなおると、彼女に対して話し始めた。
「わたくしは、少なくともオズ様に対して鼓動が速くなる、といったことはおこりません」
「やっぱり病気なのかしら」
「少なくともわたくしはそのような経験をしたことはございませんが、どんな名医でも治せないと思います」
そう聞いてフィーネは急に不安感が増し、俯いてしまう。
(オズに抱きしめられた時、ドキドキした……それに、お茶をしているときも、ご飯を食べているときも、オズが一緒にいるとそわそわする)
そんな感覚に陥ったことがなかった彼女は何か悪い病気なのではないかと思った。
未知の病気だったとしたら……、そんな風に不安を覚えたフィーネは、横で彼女のドレスを整理していたリンに問いかける。
「ねえ、リン」
「なんでしょうか」
「オズと一緒にいるとなんだかこう落ち着かないの。そわそわするというか、なんというか、鼓動が速くなってしまって……」
リンは手を止めて主人であるフィーネのほうに向きなおると、彼女に対して話し始めた。
「わたくしは、少なくともオズ様に対して鼓動が速くなる、といったことはおこりません」
「やっぱり病気なのかしら」
「少なくともわたくしはそのような経験をしたことはございませんが、どんな名医でも治せないと思います」
そう聞いてフィーネは急に不安感が増し、俯いてしまう。