【完結】吸血鬼の花嫁~罪人聖女と呼ばれた私は、再会した幼馴染の彼に溶けるほど溺愛されています~
最終話 あの日の好きを今ここで
オズを含めた皆が命に別状はなく、オズも無事に自分の足で帰宅してきた。
神父とシスター見習いはそのまま王国の牢獄へと連れていかれて、正式な裁きの時を待つことになった。
フィーネはオズの傷の手当てをしながら、今気持ちを言うべきか少し悩んでいた。
こんなときにする話じゃない、と思って口をつぐんだのだが、なんだか今だからこそ言わなければならない気がした。
そうして意を決して彼女はオズへの気持ちを伝え始める。
「オズ」
「ん、なに?」
「あの、あなたと会ってだいぶ経ちますよね」
「そうだね、婚約者のときからするとかなり」
フィーネは包帯を巻き終えると、オズの目を見つめて思いきって言う。
「好きっ!!! ……みたいなんです」
最後の言葉に少し不安を覚えたが、なんとなく言わんとすることは伝わり、逆にそのたどたどしさや初々しい感じがしてかわいく思えた。
顔を赤くしながら、それでも一生懸命に気持ちを伝えた彼女。
オズはソファから立ち上がってゆっくりと語り出した。
「僕はね、非情な人間というか、嫉妬深いんだ」
「え?」
神父とシスター見習いはそのまま王国の牢獄へと連れていかれて、正式な裁きの時を待つことになった。
フィーネはオズの傷の手当てをしながら、今気持ちを言うべきか少し悩んでいた。
こんなときにする話じゃない、と思って口をつぐんだのだが、なんだか今だからこそ言わなければならない気がした。
そうして意を決して彼女はオズへの気持ちを伝え始める。
「オズ」
「ん、なに?」
「あの、あなたと会ってだいぶ経ちますよね」
「そうだね、婚約者のときからするとかなり」
フィーネは包帯を巻き終えると、オズの目を見つめて思いきって言う。
「好きっ!!! ……みたいなんです」
最後の言葉に少し不安を覚えたが、なんとなく言わんとすることは伝わり、逆にそのたどたどしさや初々しい感じがしてかわいく思えた。
顔を赤くしながら、それでも一生懸命に気持ちを伝えた彼女。
オズはソファから立ち上がってゆっくりと語り出した。
「僕はね、非情な人間というか、嫉妬深いんだ」
「え?」