Triangle Love 3 ~ Close to you ~
それから、駅周辺のショッピングモール以外に、デパートも見て回った。

2人で横に並んで、建物中を歩いた。

ナナミが着ている桃色のスカートにドギマギしている気持ちの悪い俺自身を隠しながら、プレゼントの相談をした。

『やっぱり料理好きだし、料理グッズは?あとは食べ物。地下でちょっと高級なお菓子でも買うとか。』

『やっぱそれがいいかな~。でも、料理グッズはいっぱい持ってると思うから、他の物をあげた方がいい気もする~。』

アドバイスが欲しいと言ってはいるが、最終的にはナナミが決める。

どこまで提案するべきか悩ましい。

ちなみに俺は毎年、イクヤが大好きなケーキ屋のケーキを買っている。

今年もそのケーキを渡す予定だ。

特に下心がないので、普通に喜んでもらえれば十分だ。

『難しいな。プレゼントの目的にもよるんじゃないか?ただ喜んで欲しいだけなら、相手が好きな物か実用的な物が良いし。』

『うんうん。』

『でも、自分の気持ちを伝えたいなら、花とかロマンチックな物もいいかもな。』

俺が答えると、ナナミの表情が晴やかになった。

待ってましたって顔に書いてあるような気がする。

『それだ~。めーちゃん天才~!』

ナナミに褒められるのは悪くないな。
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