Triangle Love 3 ~ Close to you ~
昼休み、学校の売店のパンを買いに行く途中のこと。

中庭を通りかかると、ナナミを見かけた。

ベンチに腰をかけて、ぼんやりとしている。

声をかけるか…?

いや、まだだ。

今話すと、全てを吐き出してしまいそうだ。

俺は計画を立てた。

その計画を考慮すると、まだ話しかけない方がいい。

計画と言ってもそんな大したことはしない。

ナナミの誕生日に告白するってだけだ。

ナナミの計画を丸パクリした。

派手なことをしたいけど、他に案が浮かばない。

ナナミの誕生日までは残り3日だ。

準備期間が多少はある。

まず、これまでのことを謝る。

心配かけてごめんって。

そして、渾身のプレゼントを渡す。

数ヶ月間、ずっと働いていたから、軍資金はたっぷりある。

それにしても、今日のナナミ何か元気ないな。

いつもの感じなら、大した悩みってわけでもないとは思うけど。

一目見ただけでナナミの調子が分かるのは、かなりキモいか…?

『ふぅ…。』

息を吐いた。

計画を実行する前に、やらなければならないことがある。

俺はスマートフォンを取り出した。
< 65 / 89 >

この作品をシェア

pagetop