Triangle Love 3 ~ Close to you ~
piece of ナナミ
12月6日の放課後。
授業が終わって、今からはわたしの部屋でいっくんと2人きりの誕生日会が始まる。
付き合い始めてからは、頻繁にわたしの家にも来てくれるようになった。
わたしがいっくんの部屋に行くことも増えた。
付き合う前は…。
いっくんが部屋にくるなんて、ほとんどなかった。
あったとしても、めーちゃんも一緒だった。
今は来てくれるから嬉しい。
部屋に入ったわたし達はローテーブルの前に座った。
『それでは…。お誕生日おめでとう!まずはプレゼント!』
いっくんがそう言って、クラッカーを1本だけ発射した。
その後に、ラッピングされたプレゼントを渡してくれた。
わたしはすぐにプレゼントを開けた。
『ありがと~!あっ。ウサギのぬいぐるみだ~!しかも花束まで!嬉しいよ〜!』
『ウサギ好きだもんね!それにしても、花を買うのはちょっと恥ずかしかったよ…。』
『分かるよ~。ちょっと照れるよね~!』
『でも、ナナミちゃんも僕の誕生日の時にくれたから。頑張った!』
『ありがと〜!』
『それとね、誕生日ケーキ。僕が作ったんだ。フルーツケーキにしたよ!あとはね。クッキーもあるしチョコプリンもある!』
いっくんは保冷バッグの中から、何種類ものお菓子を取り出した。
作ってくれたお菓子を全てローテーブルの上に並べた。
机の上がいっぱいになっちゃった。
『作り過ぎだよ~。太っちゃったらいっくんのせいだからね!』
とっても嬉しい。
さっそく作ってくれたケーキを取り皿に分けた。
美味しい紅茶と一緒に食べた。
いっくんは、わたしの為に作った物だからいらないと言って、あまり食べなかった。
だからわたしがほとんど食べちゃった。
たくさんあったのにどれも美味しいから、食べ切ってしまった。
取り皿の意味がなかった。
いっくんが驚いている。
『すごいね。全部食べた!』
『どれもすご~く美味しかったから〜。それにね~。甘いものは別腹~!』
『なんだそれ!お腹いっぱいかどうかって、味とは関係ないよ!』
お互いの目を見て、笑い合った。
甘い時間が続く。
わたしって幸せだ…!
お腹がいっぱいになったので、2人で軽くおしゃべりをしながら休憩をしていた。
しばらくすると、いっくんがこんなことを言った。
『それとね。もうひとつナナミちゃんに言いたいことがあるんだ!』
『うん~!な~に~?』
わたしは答えた。
いっくんがにこにこしていて、かわいい。
言いたいことか。
急に改まってなにかな?
まだプレゼントとかあるのかなぁ?
『…僕達別れよう。恋愛ごっこは終わり。』
『…ごっこ?』
えっ…?
えっ…?
急に…何?
『もう一回だけ。言うね。別れよう。』
『…?』
はっきりとした声が聞こえた。
聞き間違いじゃない?
別れる?
『帰るね。』
いっくんは立ち上がった。
『え、え、え、ちょっ…。』
突然のこと過ぎて、頭が真っ白になった。
声が出ない。
無理やり絞り出した。
『な…なん…で。』
『元々、ナナミちゃんことが好きじゃない。嫌いでもないけど。僕の誕生日にプレゼントをくれたから、その分は返さないとなって思って。もう返したから、僕がここにいる理由はない。』
誰?
本当にいっくんなの?
聞いたことのない、低くて冷たい声。
『あ…ああ…。』
『何?分からない。帰るね。』
『ま…ま…まっ…て。』
『…ん?』
『…ぜん…ぶ…う…嘘…だったの?…っほ…けほっ…けほ…。』
『そう。別れよう。じゃあね。』
いっくんは部屋から出て行った。
……。
授業が終わって、今からはわたしの部屋でいっくんと2人きりの誕生日会が始まる。
付き合い始めてからは、頻繁にわたしの家にも来てくれるようになった。
わたしがいっくんの部屋に行くことも増えた。
付き合う前は…。
いっくんが部屋にくるなんて、ほとんどなかった。
あったとしても、めーちゃんも一緒だった。
今は来てくれるから嬉しい。
部屋に入ったわたし達はローテーブルの前に座った。
『それでは…。お誕生日おめでとう!まずはプレゼント!』
いっくんがそう言って、クラッカーを1本だけ発射した。
その後に、ラッピングされたプレゼントを渡してくれた。
わたしはすぐにプレゼントを開けた。
『ありがと~!あっ。ウサギのぬいぐるみだ~!しかも花束まで!嬉しいよ〜!』
『ウサギ好きだもんね!それにしても、花を買うのはちょっと恥ずかしかったよ…。』
『分かるよ~。ちょっと照れるよね~!』
『でも、ナナミちゃんも僕の誕生日の時にくれたから。頑張った!』
『ありがと〜!』
『それとね、誕生日ケーキ。僕が作ったんだ。フルーツケーキにしたよ!あとはね。クッキーもあるしチョコプリンもある!』
いっくんは保冷バッグの中から、何種類ものお菓子を取り出した。
作ってくれたお菓子を全てローテーブルの上に並べた。
机の上がいっぱいになっちゃった。
『作り過ぎだよ~。太っちゃったらいっくんのせいだからね!』
とっても嬉しい。
さっそく作ってくれたケーキを取り皿に分けた。
美味しい紅茶と一緒に食べた。
いっくんは、わたしの為に作った物だからいらないと言って、あまり食べなかった。
だからわたしがほとんど食べちゃった。
たくさんあったのにどれも美味しいから、食べ切ってしまった。
取り皿の意味がなかった。
いっくんが驚いている。
『すごいね。全部食べた!』
『どれもすご~く美味しかったから〜。それにね~。甘いものは別腹~!』
『なんだそれ!お腹いっぱいかどうかって、味とは関係ないよ!』
お互いの目を見て、笑い合った。
甘い時間が続く。
わたしって幸せだ…!
お腹がいっぱいになったので、2人で軽くおしゃべりをしながら休憩をしていた。
しばらくすると、いっくんがこんなことを言った。
『それとね。もうひとつナナミちゃんに言いたいことがあるんだ!』
『うん~!な~に~?』
わたしは答えた。
いっくんがにこにこしていて、かわいい。
言いたいことか。
急に改まってなにかな?
まだプレゼントとかあるのかなぁ?
『…僕達別れよう。恋愛ごっこは終わり。』
『…ごっこ?』
えっ…?
えっ…?
急に…何?
『もう一回だけ。言うね。別れよう。』
『…?』
はっきりとした声が聞こえた。
聞き間違いじゃない?
別れる?
『帰るね。』
いっくんは立ち上がった。
『え、え、え、ちょっ…。』
突然のこと過ぎて、頭が真っ白になった。
声が出ない。
無理やり絞り出した。
『な…なん…で。』
『元々、ナナミちゃんことが好きじゃない。嫌いでもないけど。僕の誕生日にプレゼントをくれたから、その分は返さないとなって思って。もう返したから、僕がここにいる理由はない。』
誰?
本当にいっくんなの?
聞いたことのない、低くて冷たい声。
『あ…ああ…。』
『何?分からない。帰るね。』
『ま…ま…まっ…て。』
『…ん?』
『…ぜん…ぶ…う…嘘…だったの?…っほ…けほっ…けほ…。』
『そう。別れよう。じゃあね。』
いっくんは部屋から出て行った。
……。