研がれる私/長編エロティックミステリー
愛するが故…②


「ルイ‥!ハア…、ハア…、今オレは、彼女たちの前でお前とヤッてる。この刺激で、オレの心と下半身は爆発ししそうだ。お前はどうなんだ⁉感じてるのか!」

「ハア…、ハア…。感じてるわ!死にそうなくらいサイコーの刺激よ、康友…。ああっ…、」

「いいか…、オレを殺す気になってるだけでなく、実際に殺してみろ!ああー、できるのか、ルイ!」

「…できる、ハア…、ハア…、できるわよー!!」

「よし…、ならこんなオレは殺せ‼殺しくれよ。でなきゃ、オレがお前を殺す!…お前を心底、愛してる、愛しい恋人だからな!」

私たちのハメ会話はもう絶叫のでやり取りだったわ

狂ってる…、やっぱ


***


カレは激しかった…

私は意識が朦朧として、すでに違う世界に行っちゃってるようだったわ

別世界でこの人とヤッてる…

そして目の前には、本当に”別の世界へと”旅立って行った、”彼女達”が、自分を殺した異国の男から乱暴に愛され、激しく喘いでいる私を見てる

眩いばかりの笑顔で…


***


そしてもう一つ、私の視界に飛びこんでくるモノ…

彼女たちの”遺品”…

康友の言った通りよ

”それ”からは、息吹を感じる

生きてるのよ、この頭髪…

この部屋では!

自分を愛しながら殺した日本人の男とここで…


***


たぶん、私…、カレと一緒にイッた…

行為自体の時間は短かったわ

でも私たち、いっぱい言葉を投げ合い、心もぶつけ合った

その間、私は決して正面の”彼女たち”から視線を逸らさなかった

ううん…、逸らすことを許さなかったんでしょうね

今の自分自身に…


***


恋人の男はそれを承知して、私を後ろからサディスティックに愛した

その愛を心と体の全部で感じていた私…

この時の私…、カレに研がれているようだった






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