逆転結婚~目が覚めたら彼女になっていました~
「もう、何も心配しないで下さい。僕がまもりますから」
「…はい…」
小さく答えるしかできなかった麗人。
だが内からあふれ出る喜びを感じて胸がいっぱいになった。
これが本気の恋なのだろう…。
定時になり。
今日は部長の麗人も用事がある為、定時で帰る事にした。
帰って行く麗人の後をこっそりつけている文彦がいた。
駅前のオフィス通りを過ぎて、大通りに差し掛かる時。
突然、部長の麗人の前にいかつい格好をした3人の男が現れた。
「お前、沙原麗人だな」
3人の男が部長の麗人を囲んだ。
部長の麗人は黙ったまま相手の様子を見ている。
「悪いが、お前には死んでもらう」
キラッと光るナイフを取り出した厳つい男は、ニヤッと笑った。
過去定類男達もニヤニヤ笑いだした。
背後にいた男が、部長の麗人の後ろから近づいてきて、ガシッと羽交い絞めにしようとした。
が…
サッと交わされてしまった。
ん? と、イカツイ男が麗人を睨みつけた。
「なんなんだ? お前達。いきなり現れて、死んでもらうってなに? 」
余裕の表情で部長の麗人が言った。
「うっせぇ! 」
ナイフを持ったイカツイ男が飛びかかってきた!
だが…。
ガシッ! と、ナイフをもった手をつかみ取られてしまった。
「なっ…」
グイッと、掴み取られた手をねじ上げられた男が苦痛に表情歪めた。
「こいつ! なめやがって! 」
2人の男が部長の麗人に殴りかかって来た!
だが、ひょいと交わされてしまった。
「悪いんだけど、喧嘩したいなら他の人とやってもらえませんか? 自分、忙しいので」
「なんだと? 」
「なめてんのか? 」
威嚇しながら男達は麗人に殴りかかってゆくが、全て交わされてしまった。