逆転結婚~目が覚めたら彼女になっていました~
家族で写した写真。
その中には幹夫と千春と圭吾と彩で一緒に写っている写真と、彩と圭吾が一緒に写っている写真がある。
圭吾は、彩とは全く似ておらず、イケメンではあるが目がとても鋭く怖い感じが受ける。
中学生くらいのようだが、ちょっと異様な感じも受ける。
彩は大人しそうなふっくらした少女である。
「私の兄は、私の事を異常なくらい愛していたのよ」
男性の首筋に唇を這わせながら、彩は遠い昔を思い出していた。
彩が中学2年生の夏。
お風呂から上がって来た彩に、突然兄が襲いかかってきた。
突然部屋に引きずりこまれ、乱暴にベッドに押し倒された!
驚く彩をよそに、圭吾は乱暴に襲い掛かってきて、彩のパジャマを引きちぎるように脱がせて貪るように性行為を強いて来た。
嫌がる彩の声などに耳を傾ける事はなく、欲望のまま彩を乱暴に抱いた圭吾は勝ち誇ったように笑いながら彩に言った。
「お前、この事を母さんに行ったら追い出されるぞ! ふしだらな娘はいらない! ってな。お前がいくら本当の事を話しても、母さんは俺の味方だから」
この時の彩は未だ援助交際を始めていなかった。
初体験がこんな形で終わってしまった事に、ショックを通り超えて何も感じなかった彩。
これをきっかけに彩が援助交際を始めたと言っても過言ではなかった。
彩が援助交際を始めてからも、圭吾からの性的虐待は続いていた。
初めは叫んで抵抗していた彩だったが、次第に声も出なくなり抵抗もしなくなっていった。
月のモノが来た時は、ひたすらご奉仕させられて、それ以外は毎晩のように性的虐待が続いていた。
しかし。
彩が高校生になった頃、突然姿を消した圭吾。
どこに行ったのか分からないまま、行方不明として捜索願を出されていたが、一向に見つからないまま現在に至る。
失踪宣告を出す話もあったが、彩がまだ行くへを探してほしいと願い出て捜索中のままである。
高校に通いながらも、彩は援助交際を続け金持ちばかりを狙い高額援助をさせていた。
だが、そんな彩も恋をするようになった。
その相手は同級生の沙原麗人だった。
学校一の美形イケメンと言われる麗人に、彩は近づく事もできないままだったが、麗人が優衣里に良く話しかけている姿を目撃して優衣里と一緒に居れば麗人に近づけると思い利用していた。
優衣里と彩は対照的で、優衣里は上品でちょっと控えめだが明るく周りからの受けも良かったが、彩は人を寄せ付ける事が苦てでプライドが高く男以外は寄せ付けない所があったが、どこか被害妄想が強く、よく優衣里に何かをやられたとか悪口を言われた等を周りに言って同情を買っていた。
大学受験も優衣里と同じ大学を受けたが、高レベルの国立大学だった事から彩は失敗してしまった。