溺愛×ミッション!①~エリート学園の超モテスパイ男子たちに溺愛されちゃってます!
「てか、ビックリした。なに今の」

ソウくんはそう言って、落ちてきた鉄筋のほうへと目をやる。

そして、芝生の上に転がったイヤホンを一個ずつ拾うと、制服のポケットにあったケースの中にしまった。

「……はぁ。やっぱダメだな、イヤホンしてると。よく聞こえねー」

それからふたたびこちらを振りむくと。

「お前、白金有栖だよな? 同クラの」

いきなり名前を確認されたので、私はドキドキしながらうなずいた。

「は、はいっ」

まさか、一度も話したことのないソウくんが、私の名前をフルネームで覚えていてくれたなんて。それにまたびっくりして。

するとソウくんは、続けて不思議そうな顔でたずねてくる。

「でも、どうして今、あれが落ちてくるって分かったんだ?」

「……っ⁉」

わわっ、まずい! 力のことがバレちゃうかも!
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