紺くんはわたしの世界一好きな人。
本当の夢。


「え!? 普通科に転科!?」

 高校3年の4月20日。わたしと(こん)くんは学園長室に呼び出された。

 学園長は七海(ななみ)夫婦、つまり2人いるんだけど今日は女の学園長だけ。

 それはいいんだけど…。

「こんな夜に呼び出してごめんなさいね」
「デステニーがあなた達を本物の恋人ではないと判断したの」
 女の七海(ななみ)学園長が真剣な表情で言う。

 デステニーが世界一正確なマッチングシステムだって分かってる。

 でも…。

「嘘ですよね!?」

 女の七海(ななみ)学園長が額に右手を当てため息をつく。
「私だって信じられないわ。でもねデステニーの判断は絶対なの」
「だから倉下(くらげ)さん分かってちょうだい」

 そんなっ…………。

 わたしの両目から光が消える。
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