紺くんはわたしの世界一好きな人。


 207号室の部屋に戻るとわたしは慌てふためく。

(こん)くん、一体どういうことですか!?」

「そんなことよりバースデーケーキみんなで食べよ」
「準備出来たみたいだしね」

 ショートの髪をした星出(ほしで)さん達が座る中、わたし達は真ん中に座る。

「じゃ、食べよっか」
 星出(ほしで)さんが言うとみんな切り分けたケーキを食べ始める。

「このケーキ、ドレスみたいで可愛いね、めーちゃん」

 バシッ!

「うざっ」
 微笑む伸太郎(しんたろう)くんにめーさんはツインテールで頬を叩き、毒舌で返す。

「おいひーね、かじかじ♡」

「うん、あゆあゆ♡」

 虹叶(にか)くんは(こん)くんのケーキの皿をわざと自分の方にずらす。
「クソ野郎に食べさせるケーキはない」

 (こん)くんはにっこり笑う。
「うわっ、めんど」

(うい)ちゃん、あたし達のこと家族だって思ってくれていいからね」
 星出(ほしで)さんがそう言うと、わたしはボロ泣きする。


「皆さん、ありがとう」
「最高の誕生日です」

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