紺くんはわたしの世界一好きな人。
「……お父さん、お母さんともこうやって小さい頃、寝てました」
「でも誕生日にふたりは帰ってこなくて一人で泣きながら寝ました」
「お母さんの誕生日にサプライズでケーキなんて作ろうとしなければ良かった」
「そしたらお父さんに協力してもらって外に連れ出してもらうこともなく、事故にも合わなかったのに」
「じゃあ、俺達が出会えたのって、両親のおかげじゃね?」
「え」
「両親が事故らなかったら俺達会えてない訳だしね」
紺くんはわたしをぎゅっと抱き締める。
「初、絶対金の夫婦の卵になろ」
「はい、改めてよろしくお願いします」
甘い糸が絡まる。
寝たままキスするの、初めて。
ビーッ。
ビーッ。
えぇ、ここで警報!?!?
「もう次の日になったみたいだね」
「紺くん、警報鳴ってます!」
「見られたら退学に!」