紺くんはわたしの世界一好きな人。

「別にいいじゃん」
「普通科に転科したって俺、(うい)と別れる気ないし」

 わたしの顔がボッと熱くなる。
「え」

(うい)こそいつから資産目当てになったの?」


「“運命の人と普通に結婚をして幸せになる”」


「それが(うい)の本当の夢でしょ?」

 あ……。

「だからさ、“世界一の結婚じゃなくて普通に幸せ”になろ」

 そうだった。

 わたしの本当の夢はママとパパみたいな仲良し夫婦になって普通に幸せになること。

 だったら普通科に転科することは悪いことじゃない。

 むしろ良いこと、望んでたことだ。

「そ、そうですよね」


(こん)くん、これからは普通に幸せになりましょう!!」

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