秘密恋愛短編集
それはきっと英祐からすれば聞かれたくない秘密のひとつだったに違いない。


それをアッサリとバラしてしまったおばちゃんは笑いながら家の中に戻っていってしまった。


お弁当を忘れるのは私と会うため……?


体がカッと熱くなるのを感じる。


そんなこと全然知らなかった。


だからつい、英祐を突き放すようなことを言ってしまったけど、本当は違った?


私はギュッとお弁当箱を握りしめて、再び歩き出したのだった。
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