秘密恋愛短編集
「当たり前だろ。俺たち家族なんだから自分でできることはなんてもやらないとな」


その言葉に胸の中が少しだけうづく。


家族なんだから。


それはそうなんだけど。


じゃあさっきのはなんだったんだろう?


そんな気持ちでモヤモヤしてきてしまう。


「ありがとう。じゃあよろしくね」


私はどうにか自分の気持を押し殺してそう伝えた。


それなのに、まさか今夜あんなことになるなんて思ってもいなかったんだ……。
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