秘密恋愛短編集
☆☆☆

なんだか学校から戻ってから聡に遊ばれているような気がする。


キスができるような距離にいることとか、裸でお風呂から出てくるところとか。


おかげで私の頭の中には聡のセクシーな姿で埋めつくされてしまっている。


今日はろくに眠れそうにないな。


部屋の電気を消してベッドの中でゴロンッと寝返りを打つ。


それでもどうにか眠ろうとしたそのときだった。


再びドアをノックする音が聞こえてきて私は薄めを開けた。


せっかく眠りに誘い込まれそうだったところを無理やり引き上げられた気分だ。


「悪い。もう寝てた?」


「ううん、大丈夫」


そう答える声もすでに曇っている。


暗い部屋の中に聡が足を踏み入れたことが空気の流れでわかった。


蛍光塗料で光っている壁掛け時計に視線を向けると、時刻は夜中の1時を過ぎている。


「どうしたの?」


「なれない場所でよく眠れなくて」
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