秘密恋愛短編集
☆☆☆

翌日。


朝の６時半にキッチンへ向かうと母親はまだ眠っていた。


父親が早くに死んでしまい、母子家庭で育ってきた私にとってはいつもの光景だ。


母親は看護師をしていて給料のいい夜勤を積極的にしている。


だから今の時間は自分の部屋で眠っているのだ。


今日の朝ごはんはなににしようかな。


昨日ベーコンを買ってきたから、ベーコンエッグにしようか。


冷蔵庫の前で少しだけ悩んで、簡単な朝食で済ませることにした。


今日は学校が休みだからもう少しのんびりしていられるのだけれど、普段からこの時間に起きているので、つい目が覚めてしまう。


鼻歌まじりに二人分の朝食を作って、一人分をラップにかけて冷蔵庫に保管しておく。


朝ごはんを食べながら朝のニュース番組を確認して、食べ終わったら洗い物をして。


少し遅い１０時を回ったのを見計らって洗濯機を回し始めた。


あまり早い時間に洗濯機を使ってしまうと、お母さんが全然眠れない状態で目覚めてしまうからだ。


宿題もないし、ゲームでもしようかな。
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