秘密恋愛短編集
その一瞬の沈黙で母親の表情は暗くなる。


私が再婚を反対していると思ったのかもしれない。


そうじゃないの!


慌てて笑顔を作って見せた。


「そっか。わかった。どんな人なのか楽しみにしておくね!」


私は無駄に明るく声を出した。


今日突然会うことになって、少しびっくりしただけ。


心臓の鼓動はもういつのどおりになっていた。

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