fantasista 3 ー永遠にー
AT.5
ーみどりー
「沙知、ごめんね。
せっかくみんなで盛り上がっていたのに」
タクシーに柊を押し込み、沙知と一緒に乗り込んだ。
「ううん、そんなことないよ。
それより、あたしたちが二人を煽ったりしてごめんね」
沙知は言う。
煽る?
そんなことはない。
特に沙知は何も言わなかった。
それに柊が怒ったのはあたしのせいだろう。
あたしが柊に昔みたいな態度を取るからだ。
だけどやっぱり、あの場でイチャイチャすることなんて出来るはずもなかった。
もう、高校時代の知り合いに会うのはやめたほうがいいのかもしれない。