fantasista 3 ー永遠にー
AT.6
ーみどりー
時間はあっという間にすぎ、本格的に寒くなってきた。
Jリーグはもうすぐオフシーズンを迎える。
柊の調子は相変わらず絶好調で、凪君とはここしばらく会っていなかった。
そしてあたしは、結婚した舞さんの代わりに、沙知と柊の試合を観に行くことが多くなった。
沙知には心を閉ざし、関わりたくないと思っていた。
だけど沙知はいつもあたしの味方だったし、沙知の恋愛相談なんかもしてくれる。
だから少しずつ、あたしも気を許すようになっていた。
もちろん、柊との恋愛相談なんかは出来るはずもないが。
そんなあたしを見て、柊は喜んでくれた。
だけど、沙知は高校時代のマネージャーたちともいまだに仲良しだったが、あたしはそこに行く気はしなかった。
みんなに気を遣わせるし、あたしだって嫌だったのだ。