fantasista 3 ー永遠にー
AT.6




ーみどりー





時間はあっという間にすぎ、本格的に寒くなってきた。

Jリーグはもうすぐオフシーズンを迎える。

柊の調子は相変わらず絶好調で、凪君とはここしばらく会っていなかった。

そしてあたしは、結婚した舞さんの代わりに、沙知と柊の試合を観に行くことが多くなった。



沙知には心を閉ざし、関わりたくないと思っていた。

だけど沙知はいつもあたしの味方だったし、沙知の恋愛相談なんかもしてくれる。

だから少しずつ、あたしも気を許すようになっていた。

もちろん、柊との恋愛相談なんかは出来るはずもないが。



そんなあたしを見て、柊は喜んでくれた。

だけど、沙知は高校時代のマネージャーたちともいまだに仲良しだったが、あたしはそこに行く気はしなかった。

みんなに気を遣わせるし、あたしだって嫌だったのだ。


< 160 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop