fantasista 3 ー永遠にー




「ねえ、みどり。

このくらいでいいのかな?」


沙知が言うが、メレンゲはまだまだ泡立っていないのも事実。


「疲れちゃった」


沙知が投げ出すから、あたしがミキサーを持つ。

だけど心なしか、手に力が入らない。

おまけに少し震えている。

首を傾げると、まためまい。

めまいはどんどん酷くなっているような気さえする。




とうとうあたしの不調に気付いた沙知が、


「みどり、どうしたの?」


聞き、あたしは答えていた。


「実は、めまいがして……」



< 163 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop