fantasista 3 ー永遠にー
「ねえ、みどり。
このくらいでいいのかな?」
沙知が言うが、メレンゲはまだまだ泡立っていないのも事実。
「疲れちゃった」
沙知が投げ出すから、あたしがミキサーを持つ。
だけど心なしか、手に力が入らない。
おまけに少し震えている。
首を傾げると、まためまい。
めまいはどんどん酷くなっているような気さえする。
とうとうあたしの不調に気付いた沙知が、
「みどり、どうしたの?」
聞き、あたしは答えていた。
「実は、めまいがして……」