fantasista 3 ー永遠にー
早まったあたしは聞いていた。
「いつから移籍するの?
準備しなきゃ!」
おまけに、子供だって出来たかもしれないし。
海外出産になるのかなぁ。
浮かれていたあたしに、柊は現実を突きつけた。
「は?まだ移籍しねぇよ。
オファーすら来てねぇし」
「え?でもあんた、さっきオファーが来たって……」
「妄想だ、妄想!」
「あ、そっか。
あんたのとち狂った頭の中だったんだ」
あたしはため息混じりに告げていた。
そっか、あたしは一人で上機嫌になって、何しているんだろう。
そして、どこから柊の妄想だったんだろう。