fantasista 3 ー永遠にー


早まったあたしは聞いていた。


「いつから移籍するの?

準備しなきゃ!」


おまけに、子供だって出来たかもしれないし。

海外出産になるのかなぁ。



浮かれていたあたしに、柊は現実を突きつけた。



「は?まだ移籍しねぇよ。

オファーすら来てねぇし」


「え?でもあんた、さっきオファーが来たって……」


「妄想だ、妄想!」


「あ、そっか。

あんたのとち狂った頭の中だったんだ」


あたしはため息混じりに告げていた。



そっか、あたしは一人で上機嫌になって、何しているんだろう。

そして、どこから柊の妄想だったんだろう。



< 169 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop