fantasista 3 ー永遠にー



「分かった、凪君」


あたしは凪君に告げる。


「あたしからも言ってみるよ。

戸崎の扱いかたはよく分かってるから」



高校時代は手のひらで転がされているのかもしれないと思った。

だけど今は間違いなく、あたしが転がしているんだろう。

柊がアスール東京のではない青いユニフォームを着てピッチを走るところを、心から見てみたい。




「さすが山形先輩」


凪君はホッとしたように言う。


「俺、昔から山形先輩なんかがなんで柊さんと付き合っているのかと疑問だったんです」


ズキッとしながらも、平静を装って答える。


「だよね、分かる。

戸崎、あたしみたいなのタイプじゃないもん」



そう、柊は胸が大きい可愛い子が好きだと公言していた。


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