fantasista 3 ー永遠にー
部屋の中が静まり返る。
出国って……親善試合はもうそんなところまで迫っていたんだ。
柊が呼ばれたのは本当にギリギリだったんだと思い知る。
そしてそんなチャンスをあたしのせいで駄目にしてしまう柊。
少し狼狽えた柊に、あたしは言った。
「あんた……バッカじゃないの!?」
「は!?」
顔を歪める柊。
「あたしのせいで日本代表辞める!?
ふざけんな、甘ったれるな!!」
柊、どうか分かって。
本当はこんな言い方したくない。
あたしは心から、柊に夢を叶えて欲しいと思っている。