fantasista 3 ー永遠にー
「俺、確かに高校時代は山形先輩のこと好きでしたよ。
柊さんが酷いことばかりするから、俺と付き合えばいいのにってずっと思っていました」
「……え?」
真剣な凪君の話を聞いてしまう。
凪君は少し切なそうにあたしを見た。
それは、嘘をついているとか陥れようという顔ではなかった。
「柊さんと再会して、山形先輩と結婚したと聞いて驚きました。
山形先輩、悲惨な目に遭っているんだろうなと。
山形先輩はなんで柊さんなんかと結婚したのか疑問でした」
俺だったら、もっと大切にするのに、と凪君は言う。