fantasista 3 ー永遠にー
沙知の言葉に泣きそうにすらなった。
あたしは、高校時代の出来事のせいで、沙知のことを心から信用していなかった。
むしろ、会いたくなかった。
だけど今の沙知はあたしのことを心配してくれて、柊と結婚したことも喜んでくれる。
「ねえ、凪。
俺、帰ってもいい?」
樹君が帰りたそうにしているけど、
「樹さんも柊さんに頼まれたんだよね?」
凪君が逃げないように樹君のシャツを引っ張りながら言う。
「樹さんも親善試合、一緒に観る人いないんでしょ?
楽しもうよ」
そんな二人を見て笑っていた。
そして、はやく柊の姿を見たいと思ってしまった。