fantasista 3 ー永遠にー
AT.8
次の日の夕方……
あたしは空港にいた。
もうすぐ、日本代表メンバーが乗る飛行機が到着するらしい。
空港はどこからか噂を聞きつけた人でごった返していた。
あたしは柊の妻だが、帰国について柊からは聞いていない。
いきなり家の扉を開け、びっくりさせようとしているのかもしれない。
だけどあたしが柊をびっくりさせたい!と思ったが……
サッカーファンたちに埋もれ、身動き出来ないあたし。
バリケードまで貼られていて、一般人は近寄れそうもない。
これじゃあ柊に会うどころか、ただのファンの一員になってしまう。
思えば日本代表だ、みんながその姿を一目見たいと集まることくらい想像出来る。
自分の軽い気持ちを反省した。