fantasista 3 ー永遠にー
だけど今の柊は違う。
あたしが本当に気にしているんだと、勘違いしているらしい。
「みどりしかいねぇんだよ。
分かるだろ?」
柊は半ば焦ったように言う。
そんな柊がたまらなく愛しい。
当時は心配だったけど、今は全く心配ではない。
柊に愛されていることが分かるし、すごく大切にしてくれるから。
今の柊はまるで飼い犬みたいに、あたしの周りから離れない。
あの頃の野良犬柊からすれば、信じられないほどの豹変ぶりだ。
そしてあたしはデレデレしながらも、やっぱりいつものやり取りをしてしまう。