fantasista 3 ー永遠にー



みどりの手を掴んで顔を歪める俺に、凪は言った。


「でも柊さん、高校の時はいつもそういうことしてた」


その言葉を聞き、俺はみどりの手を離す。




怒りのせいで忘れていたが、今のみどりの行いは、昔の俺と同じだ。

いや、昔の俺はもっと酷かった。

みどりがいながら、他の女とチャラチャラしていた。

あの時のみどりも、こんな惨めで悲しい気持ちだったんだ。

酷いのはみどりではなくて、俺だ。



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