fantasista 3 ー永遠にー




「柊さん!

もう、柊さん!」


凪の声ではっと我に返った。

目の前には泣きそうな顔のみどりと、申し訳なさそうな凪君がいる。


「ごめん、柊さんがそこまで怒るって思わなかった」


凪は言う。


「柊さんからかってみようって剛と話してたんだけど、ここまで本気になると思わなかった」


「……なるに決まってるだろ」


そう言って俺は、涙が出そうな目に手を当て、しゃがみこむ。

凪のことだからわざとだと思っていたけど、ダメージデカい……



「山形先輩もすみません。

俺たちの言う通りにすれば、柊さんとアツアツになれますよ、なんて言って」



……は?

こいつら、みどりまで巻き込んで何してるんだ。

再び怒りが込み上げてくる。


< 280 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop