fantasista 3 ー永遠にー
柊さんはキスマークを俺に見せつけながら言う。
「蚊に刺されちまって」
蚊じゃねーだろ。
「すげー危ない蚊」
何言ってんだか。
そして、わざと言ってるんだろう、この人。
だけど真っ赤な俺は、柊さんを直視出来ない。
「良かったですね」
急に敬語になって、その場を逃げるように去った。
そんな俺の頭の中には、山形先輩のあの声がまだ響いている。
今日はトレーニングどころじゃない。
とりあえず、メンタル回復が第一だ。